【ATEM Mini】MIDIコントローラーを使用するためのTips

ATEM MiniシリーズでMIDIコントローラーを使用する時のポイントについてトラブル対処方法を交えながら解説します

2020/12/22
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こんにちは、田中司恩(@tnk4on)です。この記事はBlackmagic Advent Calendar 2020の22日目の記事になります。

ATEM MiniとMIDIコントローラー

ATEM Miniシリーズにはソフトウェアコントロールによる内蔵の音声ミキサーが搭載されています。詳細については以前の記事を参照ください。

【ATEM Mini】ミキサー不要のライブ配信

ATEM Mini本体のパネルではHDMI1〜4とMIC1、MIC2のON/OFF/AFV/音量の上下しか操作ができません。特にマスターフェーダーの音量操作などは本体ではできず、ATEM Software Controlを使用する必要があります。MIDIコントローラーとATEM Software Controlを組み合わせるとこれらの操作ができるようになります。

(引用:マニュアルより)
ATEM Software Controlの「Audio」タブをクリックすると、ATEMオーディオミキサーが表示されます。ハードウェア・コントロールパネルのゲインフェーダーを上下にスライドさせると、コンピューター画面上のソフトウェアでもオーディオミックスフェーダーが同様に上下することを確認してください。これが確認できれば、お使いのコントロールパネルとATEMスイッチャーを使用する設定が整っています。

MIDIコントローラーの要件は「Mackie Controlプロトコル」に対応していること、です。いわゆるフィジカルコントローラーと言われる機器を用意する、またはMIDIコントロール情報をカスタマイズできる機器を使用する、いずれかの方法で利用が可能です。Mackie Controlプロトコルに関しては専門的な内容となりますので、本記事では解説については省略します。

MIDIコントローラーを使用することでATEM Software Controlではマウスによる操作でしかできなかった音量調整が、物理的なフェーダーやツマミを使って同時に複数のチャンネルを操作ができるようになります。また、ATEM Miniの内蔵ミキサーで完結したいシーンや、外部ミキサーで調整済みの音声をもらった後に配信バランスを調整したい場合など、MIDIコントローラーによる音声調整の利用用途は多くあります。

MIDIコントローラー使用例

MIDIコントローラー使用例

MIDIコントローラー接続手順

下記の手順でMIDIコントローラーを接続することで操作が可能になります(操作端末はPC/Macを想定)。

  1. ATEM Miniシリーズと操作端末をUSB-Cまたはネットワーク経由で接続する
  2. MIDIコントローラーを操作端末に接続する
  3. ATEM Software Controlを起動する
  4. ATEM Software Controlの設定で「MIDIコントロールの有効化」をチェックする

以上のように手順自体は複雑ではないのですが、ハマるポイントがいくつかあるので解説します。

オーディオ関連のボタンが激しく点滅する

ATEM MiniシリーズとMIDIで検索すると一番良くヒットするトラブルです。ATEM Software Controlを起動するとHDMI1〜4とMIC1、MIC2のON/OFF/AFVボタンが激しく点滅する症状です。

リンク先はGIF動画の再生

リンク先はGIF動画の再生

症状のほとんどはMac版のATEM Software Controlを使った場合だと考えられます。原因は、

IAC Driver

です。

MacのAudio MIDI設定でMIDI情報をアプリケーション間で送信する – Apple サポート

IAC Driver自体の歴史は長くMac OS Classicの自体から存在しています。IAC DriverはMac内部のアプリケーション間でMIDI情報をやりとりするためのものです。しかしながらATEM Software Controlの仕様とIAC Driverの相性が悪く、ATEM Miniシリーズを接続するとMIDI信号がATEM Software ControlとIAC Driverの間でループしてしまうことが直接の原因です。最近のMac(macOS Mojave以降で確認)ではデフォルトでIAC Driverが有効になっており、この機能のことを知らずにトラブルにハマる人が続出しているのだと考えられます。

対処方法はAudio MIDI設定で「IAC Driverを無効化する」ことです。これによりMIDIコントロールの機能を生かしながらMIDI信号がループすることを防ぐことができます。

(注意!)インターネット上の多くの情報はATEM Software Controlの設定で「MIDIコントロールの有効化」のチェックを外すとありますが、MIDIコントローラーを使いたい今回の要件の場合はこの方法は使えません。

なお、WindowsにはOS標準でIAC Driver相当の物は無いため同様のトラブルはほぼ発生していないと考えられます。ただし、IAC Driverと同様の仮想MIDIドライバーなどを導入した場合は同じ症状になる可能性があるのでご注意ください。

MIDIコントローラーを認識しない

このトラブルもATEM Software Controlの仕様によるものです。

(引用:マニュアルより)
ATEM Software Controlを起動すると、最初に検出されたMIDIデバイスの1番目のポートから、お使いのコントロールパネルが自動で検出されます。

この「最初に検出された」がポイントで、ATEM Software Controlが操作端末に接続されているMIDIデバイスを勝手に判断して検出してしまうことが原因です。ATEM Software Control側でMIDIデバイスを指定できないのです。例えば私の環境だとYAMAHA AG06が先に検出されてしまい、同じく接続しているMIDIコントローラーを認識しない、といった症状があります。トラブルシュートとしては、MIDIコントローラー以外のMIDIデバイスを全て取り外してATEM Software Controlを起動することを推奨します。先述したIAC Driverもこの仕様に則りますので、IAC Driverが有効にも関わらず点滅のトラブルが出ない場合は、ATEM Software ControlのIAC Driverにより別のデバイスが先に検出されたためと考えられます。

使用するMIDIデバイスのみ有効化する

使用するMIDIデバイスのみ有効化する

まとめ

ATEM MiniシリーズでMIDIコントローラーを使用するためのTipsについて紹介しました。ATEM Software ControlでMIDIコントロール機能を有効化するだけで使用は可能ですが、MIDIデバイスの接続に関連するトラブルにハマることがあり内容について解説いたしました。無事に機器が接続できればMackie Controlプロトコルで操作が可能です。お手持ちのMIDIコントローラーをカスタマイズして使いたい場合などはMIDIの知識が多く必要です。その点についてはまた別の機会で詳細に解説したいと思います。

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