【ATEM Mini】AFVボタンの使い方

2020/12/08
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生屋 頭取 @shindoy です。この記事は Blackmagic Advent Calendar 2020 の8日目の記事になります。

Blackmagic Design 社の大人気スイッチャー、ATEM Mini シリーズが備える便利な「AFV」ボタンの使い方を解説します。※AFV機能はATEM Television Studioシリーズや、ATEMプロダクションスイッチャーシリーズにも搭載されています。

黄色:[AFV] ボタン(ATEM Mini)

AFVとは?

AFVとは、Audio Follow Videoの略で直訳すると「映像(切り替え)に沿った音声(切り替え)」といえます。よりわかりやすく言い換えれば「選択した映像に応じて音声も切り替わる」という意味になります。とはいえ、このボタンを使わなくても、個別に音声を選択して切り替えることはできます。

・オーディオ[ON][OFF]ボタンによる手動の操作
・ATEM Software Control によるPC/Macでの操作
・別に接続されているアナログミキサーでの操作

案件のケース

ではなぜ、この [AFV] ボタンがあるのでしょうか。どんなときに活躍するのか、案件のケースを想定してみました。

(1) 映像・音声含め全てワンオペ
(2) 2-3人構成での最小限チーム
(3) マクロ(自動切替)使用時

(1) 映像・音声含め全てワンオペ
これは機材運搬量を削減するために「ATEM シリーズを『音声ミキサー』にする」ともいえるケースです。小規模な配信案件では、映像・音声の全てをワンオペで行うことも少なくありません。当然ながら音声切替の判断と実行も単独で行う必要があり、ワークロード(負荷)の低減に役立ちます。また、ワークロードの高まりにより「ミス」も発生しやすくなります。AFVを使うことで「選択した映像に対応した音声への切り替え」をワンボタンで実行できます。これにより音声切り替えミスの発生を抑えることができます。

(2) 2-3人構成での最小限チーム
照明やディレクションなどがある程度分担ができたとしても、会場の設備やスタッフの稼働状況などにより音声に専任担当者を設けることが難しい場合があります。音声は刻一刻とダイナミック(動的)に変化しており、環境に大きく依存する非常にセンシティブなものです。例えばインタビューにおいて話者のマイクがずれたり落ちたりなどの予想外のトラブルも発生します。このように音声品質を追求するほどワークロードは高まるため、映像の担当者が「映像とともに音声の切り替えを行う」ことで省力化をはかれます。

(3) マクロ(自動切替)使用時
ATEM Software Contarolでは容易にマクロを組んで切り替えの自動化が可能です。このマクロにより、いわゆる複数カメラによる「自動スイッチング」も行うことができます。その際、音声の切り替えも同期したい場合にAFVを有効化することで映像に沿った切り替えができ便利です。

想定利用シーン

(1) カウントダウン後の切り替え時
(2) 映像・音声送り用チャンネルの選択時
(3) 入力の切替が頻繁にある進行時

(1) カウントダウン後の切り替え時
よほどの大規模なイベントでないかぎり、配信対象と同じ部屋で機材やスタッフがオペレーションすることがほとんどになります。このとき配信開始のカウントダウンが最終送出される音声に入らないようにしたい場合、AFVを用いれば開始前の映像・音声が前面にある状態の「裏」から「表」へのシーン切り替えが確実に行えます。

(2) 映像・音声送り用チャンネルの選択時
いわゆる「ポン出し」用の映像・音声(事前に記録した動画や効果音など)を選択するときに、スタッフや出演者が会話できる「裏」の状態を作ることができます。そして(1)で説明したカウントダウンから「表」への転換も配信者が声を出して行えることで、スムーズに「話し初めのタイミング」をはかることができます。

(3) 入力の切替が頻繁にある進行時
先述した高ワークロード時の「ミス」の削減という観点で、この機能は多いに役立つでしょう。確定した進行や演出から変更がなかったとしても、ライブ配信は文字通り「生」であり、最終的には臨機応変な切替(トラブル発生時など)が必要になります。このとき「よりよい配信」を実現するためにも、映像と音声の切り替えは素早く確実に行う必要があります。ライブ配信は「ミッション・クリティカル」な現場であり、ワークロードを削減することは必須課題といえます。

まとめ

これまでの案件ケースや想定利用シーンをふまえると「省力化」と「ミスの削減」がこのAFVのメリットといえます。映像・音声という2つの大きな要素の両方に対して常に緊張感をもって意識を払う必要のあるライブ配信では、ワークロードの削減はそのまま「配信品質に直結」するといえるでしょう。

 

 

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