【超速】DaVinci Resolve Speed Editorで動画編集

新製品 DaVinci Resolve Speed Editorの特徴と超速な動画編集について解説します

2020/12/03
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こんにちは、田中司恩(@tnk4on)です。この記事はBlackmagic Advent Calendar 2020の3日目の記事になります。

DaVinci Resolve Speed Editor とは


カットページ(DaVinci Resolve上の編集モードの1つ)での編集のために特別に設計されたハードウェアです。トランスポートコントロール、編集機能、マルチカメラサポートと小さなサイズにパワフルな編集機能が搭載されています。

The DaVinci Resolve Speed Editor is specifically designed for custom integration with the Cut page. It efficiently combines transport control, editing functions, and multi-camera support into a powerful edit controller with a small footprint.
(マニュアルより引用)

Blackmagic Designのサイト上の製品ページはこちら >>> DaVinci Resolve 17 – キーボード | Blackmagic Design

DaVinci Resolve Speed Editor の特徴

カットページでの使用前提で作られていますので「DaVinci Resolve Studioのフル機能を使うための物ではない」。これは重要なポイントです。すでにDaVinci Resolveを使いこなしてワークフローを確立されている場合は、Speed Editorを使うために編集スタイルを変えないといけないかもしれません。もし、これからDaVinci Resolve Studioと共にSpeed Editorを使い始めようという方にはとてもよいツールになると思います。

そもそもカットページ自体が効率良くカット編集を行うためのものであり、Speed Editorはそのコンセプトをより実践的に行うための専用ハードウェアです。マウスやキーボード、さらにはキーボードショートカットさえ操作不要で、Speed Editorのみを操作することでカット編集が完結する。そのように目的をもってデザインされています。

ハードウェアそのものの出来も大変良く、小型でありながら両手で操作するのにちょうど良い大きさ、本体の重さがしっかりあって操作してもガタつかない、キーを押した時の感触や音が良く操作感がある、サーチダイヤルコントロールの追従性がとても良い、など挙げればキリがないほどです。

Speed Editorを使ったワークフロー例

Speed Editorを併用したワークフローの一例を紹介します。

複数の素材(最大9つ)を短く切り出しながら一本に繋げ、繋ぎ目にトランジションをかける、というベーシックな編集です。素材を繋いでみて全体の感じを確認する粗編集に使えます。ダイジェストムービーの作成にも応用できますね。

Speed Editorで下記の順で操作を行います

  • ライブオーバーライドモードにし、標準トランジションの追加をオンにする
  • CAM1 – 9を切り替えながらサーチダイヤルを操作して素材をタイムラインに並べていく
  • この時、クリップとクリップの間には自動的にトランジションが追加される(エンド位置のみ手動で追加)
  • TRIM IN/TRIM OUT/ROLL + サーチダイヤル操作で各クリップの長さを調整(トリム)、SLIP + サーチダイヤル操作で素材の再生位置を調整(リップル)
  • MOVE

下記は4k/60pの6つの素材を、タイムラインに並べて再生するところまでをデモした動画です。

マウスで同じ操作を行う「何倍もの速度」で完結できていることが分かります。これが超速な所以です。この後は各クリップの長さや再生箇所、クリップの位置の入れ替えなどの調整を行うことでカット編集を完了できます。

Speed Editorを使用するためのTips

Speed Editorを使う上で気づいた点をいくつかピックアップします。

ESCはUNDO兼用

専用ハードウェアを使う場合、操作をリフレッシュする(何も操作が行われていないデフォルトの状態に戻す)という行為はとても重要です。用意されたキーそれぞれには「何らかの機能」が設定されているため、「キーを押す」という行為はすなわち「その設定されている機能を呼ぶ」ことに他なりません。マウスであればウィンドウやメニューバーの空白位置を無意識に選択して操作をリフレッシュしていることは日常的にあると思います。キーボードにもESCキーがあるように「ESCを押して操作をリフレッシュする」専用ハードウェアは多くあります。しかしながら、Speed EditorはESCキーを2回押すことで「UNDO」が発動します。ESCキーを連打してリフレッシュしてるつもりがUNDOしてた…、ということが起こりますのでご注意ください。

上下に操作するキーはない

複数のトラックがある場合、マウスやキーボードであればダイレクトに移動して選択が可能です。Speed Editorのトランスポートコントロールではあくまで横方向(時間軸)での操作しかできません。上下にカーソルを動かすような操作はありません。その代わりにあるのが「再生ヘッドにより近い位置に対して操作が行われる」という機能です。

例えば上下2トラックにあるクリップのエンド位置を延ばす操作の場合、下記のようになります。

  • 再生ヘッド位置が上トラックのエンドに近い→上トラックへの操作
  • 再生ヘッド位置が下トラックのエンドに近い→下トラックへの操作
上トラックへの操作

上トラックへの操作

下トラックへの操作

下トラックへの操作

コンピューターの省エネモードは解除

Speed Editorのみで編集操作を行なっていると、一切キーボード、マウスに触らないのでスリープモードに入ってしまいます。編集専用機ではない端末だとOSの省エネ設定を有効にしていることがあると思いますので、事前に設定変更をするなどしておくとよいです。それだけ「Speed Editorのみで作業ができてしまう」という裏返しですね。

まとめ

Speed EditorはDaVinci Resolve Studioを使った超速編集を行うために非常に優れた製品です。いわゆるプロ/業務用製品ではないこの価格でこの性能はまさにBlackmagic。また、製品哲学に則って作り込まれた各機能は「ATEM Miniの設計」と同様のものを感じます(>>>ATEM Miniについてはアドベントカレンダー1日目の記事で解説しています)。すでに編集のワークフローを確立されている方も是非、Speed Editorを組み入れたフローに変えてみることをお勧めします。劇的な改善があると思います。これから映像編集を始めてみたいという方にもDaVinci Resolve Studio + Speed Editorは快適な編集環境を提供してくれます。是非、導入を検討してみてください。

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