【ATEM Mini】USB端子が最強な件

ATEM Mini シリーズのUSB端子が持つ様々な「現場力」を解説します。

2020/12/02
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生屋 頭取 @shindoy です。この記事は Blackmagic Advent Calendar 2020 の2日目の記事になります。

Blackmagic Design 社の大人気スイッチャー、ATEM Mini シリーズのUSB端子が備える最強の「現場力」を3つのポイントで解説します。

0. ATEM Mini シリーズのUSB端子

まずは、現行ラインナップが備えているUSB端子の仕様から。最初にリリースされた「ATEM Mini」(無印)はUSB 2.0、YouTube等への配信機能を内蔵してあっと世間を驚かせた「ATEM Mini Pro」と、矢継ぎ早にリリースされた「ATEM Mini Pro ISO」はUSB Type-C 3.1 Gen 1(全てType-C)を備えています。

・ATEM Mini : USB Type-C 2.0
・ATEM Mini Pro : USB Type-C 3.1 Gen 1
・ATEM Mini Pro ISO : USB Type-C 3.1 Gen 1
※2020年12月1日現在、Blackmagic Design 公式サイトより

ATEM Miniの背面

↑ATEM Mini のUSB Type-C 端子

ATEM Mini Proの背面

↑ATEM Mini Pro/ATEM Mini Pro ISOのUSB Type-C 端子

1. Webカメラ入力になる

ATEM Mini シリーズのUSB端子は、Webカメラになります。つまり「ATEM Mini が最終的に出力するHDMI信号」と同等の映像が「Webカメラ入力」として様々なソフトウェアで扱えるようになります。例えばZoom等のビデオ会議で「静止画や動画を放映したい」ニーズがあるときに便利です。最初は自分のPCに内蔵のカメラで出演して、ATEMシリーズのWebカメラ入力に切り替えることで静止画や動画の放映が可能になります。追加ソフトウェアのインストールも不要、プラグ&プレイでUSB Webカメラ入力が可能な機材として活用できます(UVC [USB Video Class]に対応)。

Zoomで ATEM Mini が Webカメラとして認識

この機能は「現場でHDMIキャプチャ機材の不足が出た」「機材を(宅配便等で)別送していて手元にないのに、いま必要!」などの「差し迫った事態」にも応えてくれる、心強いものです。臨機応変な現場力が問われるライブ配信では、これがいかに安心感につながるかは計り知れません。

【現場力まとめ1】
・プラグ&プレイでUSB Webカメラ入力が利用可能
・PCの静止画や動画をZoom等のビデオ会議で放映が可能
・手元にHDMIキャプチャー機材が無いときの代役が可能

2. MP4形式で録画できる

「ATEM Mini Pro」と「ATEM Mini Pro ISO」では、H.264のMP4形式で外部ストレージに録画が出来てしまいます。プロフェッショナルの現場では Apple ProRes などファイルサイズが大きい形式も用いますが、それに伴い録画機材も大型化します。ATEM Miniの「Mini」という言葉のとおり、H.264圧縮されたMP4形式の「小さい」ファイルサイズで動画記録が可能です。

現場(出張)撮影を伴うライブ配信ではクライアントに「納品」が必要なことがほとんどです。ライブ配信の映像をカットしたり、BGM追加などの編集をしたいというニーズがあり、この納品をクイックに行うことができます。ファイルサイズも小さいので、ノートPCと共に携行するような小型デバイス(USBメモリや外付SSDドライブ)の容量範囲内で収めることができ、低速な回線でもアップロード時間を短縮できるメリットがあります。エンタープライズ案件の「納品」「検収」カルチャーにフィットする、素晴らしい「現場力」といえます。

【現場力まとめ2】
・迅速に「ファイル納品」が可能
・作業証跡として「検収」への対応が可能

3. ソフトウェア制御ができる

このUSB端子とPCを接続することで「ATEM Software Control」を介した ATEM Mini シリーズのソフトウェアによる制御が可能です。ATEM Miniスイッチャー本体に手を触れることなく、PC側での全ての操作(+ソフトウェアでのみで行える操作)が可能です。ATEM Mini の物理的(ハードウェアの)なボタンは、あくまで単機能が割り当てられた「スイッチ」であり、ATEM Mini の全機能を柔軟に使いこなせるという点ではこのソフトウェアの方が勝っている、とも言えます。

 

また、ATEM Mini Pro と ATEM Mini Pro ISO でYouTubeなどの配信を行う際に、USB経由でソフトウェア操作を行うことで「同じLANへ参加しないで済む」(=不要な通信をLAN上に流さない)というメリットもあります。ライブ配信の品質=ネット速度といえるので、この「不要な通信をしない」はネットワーク構成上の重要な要素となります。自前のスタジオや自宅など環境を事前に把握・調整できる場所であれば問題ありませんが、出張や初の現場ではネットワークの知識・用語を理解している人の存在は稀なため「不確定・不明瞭な要素」が増えます。ポケットWiFiなど帯域の狭い上り通信環境でライブ配信を行う際も、不要な通信を行わないことは大きなメリットになります。ここでも確実な配信品質を目指すうえでの「安心感」をもたらすのが、このUSB経由でのソフトウェア操作といえます。

【現場力まとめ3】
・ATEM Software Control によるソフトウェア操作が可能
・上りの帯域が狭い通信環境で「スタンドアローン化」が可能
・「不確定な現場の通信環境」で安心感をもたらすことが可能

まとめ

このUSB端子は、現場を知り尽くしているからこそ!といえるのではないでしょうか。ライブ配信では「開始時間」が容赦なく迫ってきます。また、クライアントやゲストからのプレッシャーにもさらされ、常に配信者は「逼迫した状況」下にあります。ここに大きな「安心感」をもたらす最強の「現場力」を持ち合わせているのが ATEM Mini シリーズといえます。

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