
【Blackmagic Design】ATEM Mini Pro / ATEM Mini Pro ISO 全ボタン解説 第4回
生屋 頭取 @shindoy です。この連載では、Blackmagic Design 社の定番スイッチャー ATEM Mini Pro / ATEM Mini Pro ISO の上面にある全ボタンについて、解説していきます。
第4回は「ATEM Mini Pro/Pro ISO」における 「PICTURE IN PICTURE」ボタンについて解説します。
PICTURE IN PICTUREとは
Picture-in-Picture(PIP、PinPとも表記される)とは、画面の一部(四隅が多い)に、本来表示する画面とは別に小さな画面を表示する機能のことです。
(ATEM Mini Pro/Pro ISO の PICTURE IN PICTURE ボタン)
この「PICTURE IN PICTURE」ボタン群のそれぞれの機能は以下の通りです。
[左上・右上・左下・右下]・・・PICTURE IN PICTUREの位置を指定する
[ON/OFF]・・・PICTURE IN PICTURE を開始、停止する
(PICTURE IN PICTUREの位置指定)
(PICTURE IN PICTURE 開始、停止)
ATEM Software Control の DVE
本体の物理ボタンはあくまで標準の設定を呼び出すものです。PC/Macにインストールされた ATEM Software Control を利用することで、より高度な PICTURE IN PICTURE の使い方ができます。詳細な設定を行うには、ATEM Software Control の「スイッチャー」タブの右側から、パレット > アップストリームキー1 > DVE を選択します。
(スイッチャー>パレット>アップストリームキー1>DVE)
DVEの各機能
DVEの設定には以下のものがあります。
・設定(フィルソース、位置、サイズ)
[フィルソース]・・・HDMI入力1〜4のソースを選択する
[位置]・・・PICTURE IN PICTURE の位置を調整する
[サイズ]・・・PICTURE IN PICTURE のサイズを調整する
※本体のボタンを押すと設定した数値が標準(初期)値にリセットされるので注意が必要です。なお、この標準値はユーザーが任意に変更することはできません。
・マスク
フィルソースに入力された映像の上下左右をマスクします。スマートフォンの映像出力などでの縦長画面や、アスペクト比4:3の映像を入力する際に不要な部分をマスクする調整が行えます。
(マスクを用いてスマートフォンの映像アスペクト比に最適化)
・シャドウ
PICTURE IN PICTURE 枠の背景にシャドウを追加します。
(シャドウでPICTURE IN PICTUREの背景に影を追加)
・ボーダー
任意の色で枠線をつけることができます。
(ボーダーでPICTURE IN PICTURE に黄色の枠を追加)
まとめ
PICTURE IN PICTURE ボタンを活用すると、同画面内にもう一つの映像・画像リソースを表示することができます。利用シーンとしては、以下が考えられます。
・離れた拠点間の中継を演出する
・メイン画面、サブ画面を演出する
・スマートフォンの映像やQRでコード等を表示する
・補足的な説明用の画像・映像を表示する
PICTURE IN PICTURE を使いこなすと、よりリッチな映像演出が行えるようになります。
