
【Zoom】ミーティングの画面共有時に動画ファイルの再生を行う方法
Zoomミーティングでサポートされた画面共有時の動画ファイルの再生について解説します
こんにちは、田中司恩(@tnk4on)です。今回はZoomミーティングの最新機能について紹介します。
Zoomミーティング(以下、Zoom)の最新版のアップデートで画面共有時に動画ファイルの再生が可能になりました。リリースノートはこちら。
(リリースノートより抜粋)
Meeting/webinar featuresShare and play video files directly into meeting – Windows, macOS
The Video option under Advanced share options will allow you to choose a video file, which will be opened by Zoom and played in the meeting as shared content. Host has typical video player controls (pause/ play, volume control, full screen, video length/elapsed time), which are not seen by other participants during share. MP4 and MOV files are supported, and max video resolution is 1080p.
v5.5.0で対応したというネットの情報などもありますが、実際にはv5.5.1以降で使用可能となります。
動画ファイルの画面共有方法
基本的な操作は通常の画面共有と同じです。画面の共有を実行すると 「詳細タブ」から「ビデオ」を選択できるようになります。
動画ファイルを選択し動画が正常に読み込まれると専用の動画プレイヤーが立ち上がります。この時点で参加者側には動画の画面が表示されていますので、共有元で再生またはシークバーを動かして映像の共有が可能となります。
なお、Windows版のみ、初回の動画共有時にプラグインが自動で追加されます(二回目からはこの画面は出てきません)。
音声の共有方法
動画の再生時に音声も共有する場合は「音声を共有」を選択します。画面の共有前または共有後も詳細メニューから設定を変更することができます。このオプションを有効にすることで映像とともに動画の音声も共有されます。
動画をスムースに再生する
動画ファイルの共有機能では1080pまでの動画を再生することが可能です。なお1080pを超える動画を選択した場合はエラーが表示されます。
画面の共有のオプションに「ビデオクリップに最適化」があります。こちらを有効にすることでスムースに動画が再生されます。
- 有効の場合:解像度が720pに制限され、スムースに再生するために画像は圧縮される
- 無効の場合:元の動画品質が維持される
オプションを無効にして元の品質のままコマ落ちなく動画を再生するためには、動画のビットレートをおおよそ1Mbps以下にする必要があります。ただしZoomの通信自体がベストエフォートなため確実にコマ落ちなく再生したい場合はオプションを有効化することを推奨します。
その他のTips
ビデオの共有を行うためにはZoomにサインアップが必要
アカウント自体はスタンダードライセンスでOKです。Zoomにサインアップしないゲストアカウントでは画面共有時に「ビデオ」が選べなくなります。
Macから動画再生するとパケット損失が発生する
手元の環境で確認した限りですが、Mac版Zoomからビデオを共有すると再生時にコマ落ちが発生することがありました。統計情報ではパケット損失が発生していることが確認できます。Windows版Zoomから共有してMacで受信した場合は同様の現象は見られないのでMac版のみの不具合かもしれません。(2021/2/10、時点。Zoom v5.5.2(12513.0205)で確認)
まとめ
Zoomのみで動画を共有することが非常に簡単にできるようになりました。対応動画形式ははMP4、MOVと一般的なフォーマットですので用意するのもそれほど難しくはないと考えます。
また、動画をスムースに再生するには「ビデオクリップに最適化」オプションの使用が望ましいですが映像品質とのトレードオフとなります。今後はオプションを有効化せずに元の品質を極力維持したままで再生可能なビットレートやコーデックの調整を研究していく予定です。
Zoom自体がクラウドを使ったベストエフォートなシステムなため「完全な品質保証は無い」との前提でこの機能を利用していく必要があります。繰り返しテストを実行した上で本番環境での利用をご検討ください。
